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バンド活動マニュアル
あなたはバンド活動で損してませんか 得する方法・成功のヒントを大公開
>かっこいいライブの演出
 >音がいい=良いライブとは限らない ポイントをおさえてかっこいいライブを


Vol.1 第一印象は重要


「第一印象から決めてました!」

一目惚れってすることありますか?
人に対して一目惚れする人もいれば、楽器などに対して一目惚れする人もいるでしょう。
第一印象から好きになる人、性格などを知って少しずつ好きになっていく人、様々だと思います。

音楽でも同じですよね?
初めて聴いて「いい曲」だと思う曲もあれば、
何度も聴いているうちに良さがわかってくる曲もあります。


では、ライブについて考えてみましょう。

ライブで、第一印象といったら何でしょうか?

「お客さんが、ステージ上のあなたの姿を一番最初に見た印象」
つまり、「登場の瞬間」が第一印象なのです。

曲を聴いてファンになってくれるお客さんだけでなく、第一印象でファンになってくれるお客さんもいます。
「登場の瞬間」って大事ですよね?
普段、スタジオで登場の練習はしていますか?

どんなジャンルでも第一印象は大切です。

華やかに登場することだけが「かっこいい」のではありません。
幕がないステージで、無造作にセッティングをして、それが「かっこいい」ということもあるでしょう。
それに対して、幕がない状態でセッティングにとまどっていたら、誰が見ても「かっこいい」とは思わないでしょう。


「演奏が始まった瞬間の印象」が第一印象ではなく、
「お客さんが、ステージ上のあなたの姿を一番最初に見た印象」が第一印象なのです。

もうセッティングしてあるか、これからセッティングするのかは関係なく、
あなたがお客さんの見える位置にあらわれたら、そのときの印象が第一印象なのです。

幕を使わないバンドが第一印象を良くしたい場合、セッティングの練習は特に重要になります。
ステージに立って、一番最初にすることがセッティングなのですから。


でも、第一印象が良くても、性格を知ってがっかりすることもありますよね?
ですから、いくらかっこよく登場したとしても、がっかりされないように、演奏も大切です。


登場の時にはSE(エスイー)を流します。

SEとは、登場のときや、ライブ中に流す効果音(音楽)のことで、
ほとんどの場合、CDやMDをライブハウスに持ち込み、タイミングを見て流してもらいます。

SEはライブごとに違うものを用意しているバンドもありますが、毎回同じSEを使うことをおすすめします。
何度も来てくれているお客さんは、SEを聴いて次にあなたのバンドが出演するということを知ることができるようになるのです。

また、SEもライブの一部です。

あなたのバンドの順番になって、一番最初に出される音はSEなのです。
ですから、「音の第一印象」=「SE」です。

なんとなく気分で、「今日はこのSEにしよう」というバンドも多いですが、SEもライブの一部です。
SEを決めるミーティングなどをしてみてはどうでしょうか?


他にも・・・

・お客さんの前に姿を現したときの第一印象
・音の第一印象
・演奏の第一印象
・歌い出しの第一印象

いろいろなものがありますね。


Vol.2 視覚で楽しませる


ジャンルによって違いもありますが、ライブは見るものです。

聴くだけならCDで聴くこともできるのです。
もちろん生演奏のすばらしさというものもあります。

しかしライブのアンケートでは、「今日の衣装かっこいいです」や「もっと下手のほうにも来て下さい」などのように、
演奏よりも見たイメージについての内容のものが多いのです。

ミュージシャンが生演奏を目的とするコンサートではなくて、
バンドマンがお客さんに演奏している姿を見てもらうライブという違いでしょうか?

実際にお客さんが話してみると、「次のライブまた聴きに行きます」ではなく、「次のライブまた見に行きます」というのです。
ですから見た目に対する期待が強いのです。


しかし、バンドマンにとって、「まずは演奏」というのが本音ではないでしょうか?

ある面白い調査結果があります。

2つのバナナがありました。

・見た目は悪いけど美味しいバナナ
・味は普通だけど見た目がキレイなバナナ

あなただったら、どちらを選びますか?

外国人のほとんどは、「見た目は悪いけど美味しいバナナ」を選びました。
それに対して、日本人のほとんどは、「味は普通だけど見た目がキレイなバナナ」を選びました。

日本人は世界でもトップクラスの「美観を重視する民族」なのです。

ですから、いくら演奏を重視したといっても、
日本でライブ活動する以上、「見た目」は無視できない項目なのです。


見た目といえば、衣装、髪型などがありますが、
それ以外にも弾く動作や、動き方(アクション)などが重要で、
どのような動きでステージを演出していくかをステージングといいます。

ライブでは演奏よりもステージングが重視される傾向にあります。


僕のバンドに演奏はいまいちだけどステージングがかっこいいメンバーがいました。
一番人気があったのは彼なのです。
このことからもわかるように、ライブではステージングが特に重要です。

もちろんステージングにだけ目がいって演奏の内容がひどかったならば問題外になってしまうので注意しましょう。

ふだんのスタジオのときから動きをつけて弾く練習をしていれば自然とライブでも動けるものです。
緊張して動けなくなってしまうこともあるかもしれませんが。


Vol.3 MCを甘く見ないこと


ライブの途中には、かならずといっていいほどMC(エムシー)が入ります。

MCとはトークのことです。


MCのときに声が小さくなってしまうヴォーカリストは多くいます。
声が小さいと自信がなさそうに見えてマイナスの印象をもたれてしまいます。

声が小さくなってしまう原因は、
歌っているときはお腹から声が出ていたのに、MCでは普通に話す大きさなってしまうからです。

MCのときに声が小さいヴォーカリストの声を大きくする方法があります。
それは、まわりで音を出してあげることです。

たとえばカラオケや居酒屋などにいて携帯に電話がかかってきたとき、
自然に大きな声で話してしまいますよね?

これは、まわりが騒がしくて自分の声も相手の声も聞き取りにくくなっているからです。
これと同じように、ライブでもまわりを騒がしくしてあげることで、ヴォーカルが大きな声で話すようになります。

しかしメンバー全員が好き勝手な音を立てていたら、
たとえ大きな声で話したとしてもバンドとしては良い印象にはなりません。

雑音+トークではダメなのです。

しかし、音楽+トークが良いかというと、そうでもありません。
これは、トークとともに曲などのメロディーを聴いてしまうからです。

テレビを見ながら本を読むなどのように、何かをしながら何かをするのでは、
たとえ内容を覚えていたとしても印象は強く残りません。

ですからトークのバックで鳴っている音は、「単純で、雑音ではなく、集中して聞いてしまうことのない音」が最適です。
まったく印象に残らないものがいいでしょう。

もっともオススメなのがバスドラを一定の間隔で踏んでいることです。
0.5秒に1回くらいがちょうどいいかもしれません。
これならば音が途切れることなく、一定間隔のリズムなので雑音だとは思われず、お客さんが集中して聞いてしまうこともありません。

そしてヴォーカルも、バスドラの音が鳴っているぶんだけ自分の話している声が聞こえにくくなるので、
自然に大きな声で話すようになります。

MCの声が小さいヴォーカルにはバスドラの音を添えるのが一番良い方法です。


では、MCでは、どのようなことを話せばいいのでしょうか?

まず、「バンド名」を言ったほうがいいでしょう。
バンドの名前を宣伝できるチャンスはMCくらいですよね。

では、MCの内容はどのように決めていますか?
ヴォーカル任せになっていませんか?
ただなんとなく、思いついたことを言っているだけではありませんか?

初めてバンドを見たお客さんにとっては、全部の曲が似たような曲に聞こえてしまうことも少なくありません。
同じバンドの人が作曲し、同じバンドが演奏し、同じヴォーカルが歌っているのですから、これは自然な現象です。

そんな中で、唯一、大きな変化があるのがMCです。

MCは特に強く印象を残すことができます。
MC次第で、ライブの印象がまったく違うものになります。


売れているバンドを見てみると、MCが全然違います。

「こんばんわ」で始まり、次のライブの宣伝をする・・・そんなことは、していないはずです。
MCでお客さんにバンドの雰囲気や魅力を感じさせる。
そして、ファンに取り込んでいくのです。

MCって重要ですよね?

普段のスタジオでもMCの練習を取り入れてみましょう。


Vol.4 アクシデントへの対応


ライブを何度もしていればアクシデントがあることもあります。

演奏中にスティックが折れてしまったり、ピックを落としてしまうくらいのことならば、
すぐ手の届くところに予備のものを準備しておけばいいだけの話ですが、
弦が切れてしまったり、音が出なくなってしまうこともあります。

弦が切れてしまったとしても、
その曲が終わるまでは代わりのポジションなどで引き続けるくらいのことは必要でしょう。


音が出なくなってしまった場合はすぐに原因の追究をしなければなりません。

楽器本体の問題か、エフェクターの問題か、楽器本体に内蔵する電池が切れたのか、
コンパクトエフェクターの電池切れか、ワイヤレスの電池切れか、シールドの断線か、
アンプの故障かなどさまざまな要因のどれに問題があるのかを探し出し、
すぐにそれに対処しなければなりません。

もちろん、こういったアクシデントを起こさないために
ライブ前にはかならず新しい電池に交換したり、アクシデントにすぐに対処できるように
予備の楽器をステージ横や楽屋に準備しておいたりします。

アクシデントの原因の解明にはライブハウスのスタッフも手伝ってくれます。


アクシデントの原因を見つけだす手順は人それぞれなのですが、ある程度はみんな同じだと思います。

まずは楽器からアンプにダイレクトでつないでみます。

これで正常に音が出るならば楽器とアンプには問題はなく、
その間に接続されていた何かに原因があることがわかります。
逆に音が出ないならば楽器かアンプ、または繋いでいるシールドに原因があることがわかります。

次にワイヤレスだけ接続して音を出してみるなどして、順々に原因を探していくのです。

どこに異常があるかを探すのではなく、
どこの部分は正常だというのを少しずつ増やしていき、最終的に異常がある部分を探し出すのです。


また、アクシデントの起こる前に音量が小さくなってきたり、
音が割れてきたなどという症状から異常のある部分を予想することもできます。

これは機材によっても差がありますので、一般的なセオリーがあるわけではなく、
あなたが同じ機材を何年も使って経験として知ることができるものです。


ライブ中、楽器から音が出なくなってしまい、電池切れでもない、配線のミスでもない・・・

楽器本体が原因の場合、修理に出さなければならないこともあるでしょう。

そんなとき、予備の楽器を持ってきていることで、すぐに対応できます。
予備の楽器は、絶対に必要というわけではありませんが、できるだけ準備しておいた方がいいでしょう。


予備の楽器を持っていなかった場合、他のバンドから借りることになります。

多くのバンドマンは楽器を貸すことを嫌いますので、楽器を借りることはなかなか大変なのですが、
楽屋などで丁寧に接していれば、きっと誰かが楽器を貸してくれるでしょう。

リハーサルや楽屋にいるときに対バンと仲良くなっておくと助かることもあります。

楽屋で仲良くなった対バンの人が親切にも楽器を貸してくれることもあります。
人と人とのつながりは意外なところであなたの助けになることもありますよ。


他にも方法が無いわけではありません。

予備の楽器が無く、楽器から音が出なくなってしまったとき、
ライブの最後まで「弾いているフリ」で通してしまうという、荒ワザをやりとげたバンドマンもいます。
しかも、お客さんが600人もいる前で(/||| ̄▽)/

音が出ないぶん、ステージングなどの演出でカバーですね。


Vol.5 ライブの最後に残る印象


演奏が終わりました。

コンサートなどでは、よくアンコールなどもありますが、
対バン形式のライブでは一般的にアンコールはできません。

トリのバンド(最後に出演するバンド)だけは
時間的な余裕がある場合に限ってアンコールをやらせてもらえることがあるかもしれません。


演奏が終われば、次のバンドがステージに上がるので、機材を片付けなければなりません。

・演奏が終わってステージから降りずにそのまま片付けを始めるバンド
・一度ステージから降りて、片付けをするためにまた戻ってくるバンド
・ステージから降りて、片付けをスタッフに任せるバンド

様々なパターンがあります。

「最後」というものは重要です。
「ステージから降りるとき」も印象に残りやすいポイントなのです。

「去り際のかっこよさ」ですね。

ですから、幕があるライブハウスならば、演奏が終わったら片付けなどせずに一度ステージを降り、
幕を閉じてもらってから片付けるほうがいいでしょう。

幕がないライブハウスでもバンドのスタッフさえいれば、
メンバーが片付けをしないでステージを降りても、スタッフに片付けをしてもらうことができます。

機材の知識がまったくないスタッフの場合、
「ヴォリュームをゼロにしてから電源を切ること」、「電源を落としていく順番」などを教えてあげれば
片付けはすぐにできるようになるでしょう。

幕がないライブハウスでバンドのスタッフもいない場合、
機材をステージに置いたままにできるようにライブハウスのスタッフに交渉しておきます。
そうすることによって、機材のヴォリュームを0にして電源を切るだけの作業で済むようになります。

まだ会場が盛り上がっているうちに手際よく電源を切り、「片付けた」と思わせないように演出してステージを降りる
かっこよくないですか?


Vol.6 まとめ


今までライブについてのお話をしてきました。

「曲がよければ売れる」、「演奏が上手ければ売れる」というわけではありませんね?
「曲が良いこと」、「演奏が上手いこと」は当たり前でなければなりません。


たとえば電化製品をみてみましょう。

当たり前のことですが、不良品は店頭には並んでいません。
良いものだけが並べられています。

その中でも売れるものは「見せ方」の上手いものです。

ただ単に展示されている商品よりも、棚などを飾って魅力的に見せている商品のほうが売れます。
キャンペーンなどで、店員さんが声を出し、お客さんの注目を集めている商品のほうが売れます。


バンドという商品を見せる場所がライブです。

「商品が良いこと」は当たり前です。
「それをどのように見せるか」ということが重要なのです。

・第一印象を良くする
・ステージングを良くする
・MCを良くする
・去り際を良くする

「見せ方」に注意してライブをしてみましょう。


「商品の良さ」×「見せ方」=「バンドの良さ」

こんな感じでしょうか?


商品が良くなければ、なかなか人気は出ないでしょう。
商品が良くても見せ方が悪ければ、なかなか人気は出ないでしょう。

両方が必要ですね。



そして、さらに売れるためには・・・
やはり「戦略」というものが重要になります。

バンドの戦略については、コチラがオススメ
メジャーデビューする方法 〜インディーズ下剋上〜

では、「見せ方」を工夫して、売れるバンドになりましょう。


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